野口隼杜さん:情報処理学会 第87回全国大会において大会優秀賞を受賞
公開日 2025年07月31日
和歌山大学システム工学部4年(受賞時)、社会情報学メジャー(旧課程)の野口隼杜さんが、情報処理学会 第87回全国大会において大会優秀賞を受賞しました。
受賞者/著者 野口隼杜
JavaScript言語における機能等価な異なるソースコード断片の利用実態調査
ソフトウェアの保守性や性能効率性などの品質を向上させるため、ソフトウェア開発者は実装中のプログラムを機能的に等価な異なるプログラムへの書き換えることがある。この際、ソフトウェアの特性や自身の実装経験に基づいて書き換えを検討するが、書き換えられたプログラムが必ずしもソフトウェアにとって最適な実装方法であるとは限らない。
本研究では,異なるプログラムの実行速度を比較するためのマイクロベンチマークサービスを活用し、機能的に等価な2つ以上のプログラム対を収集し、そのプログラム対が社会基盤を支えるソフトウェアの利用実態を調査し、実行速度の視点で採用されているプログラムの選択理由を考察した.結果、バックエンドシステムでは、実行速度の速いプログラムが多く採用されていることを確認した。したがって、実行速度の視点では,開発者はソフトウェアの性質に合わせた実装方法を選択していると示唆される。今後は、ソフトウェアの実行速度のボトルネックとなるプログラムの同定、および自動修正の研究に取り組む。
>>学会の概要:
情報処理学会第87回全国大会は情報処理分野の最新の学術?技術動向や情報に関する新しい研究成果やアイデアを募集し、査読なしで発表の機会が与えられる会議である。この会議は、情報処理分野の研究が幅広く募集され、発表件数は1,608件と大規模なイベントとなっている。
>>賞の概要:
大会優秀賞は、発表者の中で発表された論文の中から優秀な論文、発表に与えられる賞である。情報処理学会個人会員を対象に、原則10名に与えられる。
なお、この功績を称え、野口隼杜さんはシステム工学部長表彰の対象者に決定しました。