9月のワダイノカフェ~新時代(SOCIETY5.0)のネットワークコミュニケーション~
公開日 2020年10月01日
2020年9月24日(木)、ワダイノカフェ2020 vol.3をオンライン会議ツール「ZOOM」で開催しました。
和歌山大学教職大学院教授の豊田充崇さんと当基幹准教授の西川一弘さんを迎え、「SNS利用で変わる人間関係と暮らし」をテーマに、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)との向き合い方についてお話しを伺いました。
今回も、英国威廉希尔公司,十大博彩公司感染症拡大防止のため、参加者11名にはご家庭等でお手元に飲み物を準備して頂いてのオンラインカフェです。
スマホやSNS、子ども?大人までの利用実態はどんな感じ?
最初に、西川先生から「SNSを使っていますか」、と参加者に向けて質問がありました。今回の参加者は、特にLINE、Twitterを普段から利用している方が多いようです。
続いて、青少年のスマホ?SNSの利用実態について豊田先生のお話を聞いていきます。
スマートフォンやタブレットの普及とインターネット環境の拡がりにより、SNSは生活に欠かせない存在となっています。何とスマートフォンの所持率は義務教育を終える時点でほぼ100%になり、高校生からLINEで友だちとやり取りし、小?中学校から慣れている子どもはTwitterも難なく使いこなしているそうです。
大人が最初に使い始めた携帯電話やメールとは異なり、SNSは子どもたちが先に使い始めたツールだそうです。
ルールが確立されておらず野放しになっている部分もあり、情報モラルを家庭や学校でどのように教えていくかが課題です。
また、現在30~40代の保護者の方も60%以上がLINEを使っているとのことです。
ただ、Facebookを使う日本人は世界の中でみると少ないそうで、日本人は実名を公開するのを好ましく思わない意識があるかもしれないとのお話でした。
ほかの人との「感覚の違い」を大切にしよう
次に、豊田先生が普段の研究等で作成されている情報モラル指導用教材「撮られていやな写真はどれ?」で、許可なくSNSに投稿された自分(女の子)の写真例を見て参加者と意見を交換しました。
そのほかいくつかの文章や写真の投稿例を見て、参加者の皆さんの感覚の違いを確かめました。
思っている以上に、人によって感覚は違うものですね。自分の感覚ではよいと思うことでも、嫌な気分になる人がいるのです。
その感覚の違いは、自分で気づくことはなかなか難しい問題です。豊田教授は、そのような感覚の違いを身に付けるためには、誰かと意見を交わして、感覚の違いを感じてもらうことが大切であると言います。
SNSは情報を受け取る側が、そのまま拡散する仕組みの「メディア」です。
交流の場を広げる、知りたい情報を手に入れられる、もっとたくさんの人に知ってほしい!みんなに共感してもらいたい!と手軽に発信できるメリットの裏には、感覚の違いにより取り返しのつかないことになる危険を孕んでいるということを理解して、楽しく利用しましょう。「投稿は一瞬、後悔は一生」ですね!
質問タイムはワイワイと
「ネットでの出会いについてどのように考えるか」との質問があり、豊田先生は「以前は、顔を知らない人とやり取りするのは危険だという教育だったが、現在では結婚まで至る出会いがネットだったという人が20~30%にもなっている。ネットでの出会いを否定はできない。顔が見えない相手がどんな人か考えよう、見極めようという方向に変わって来ている」とのお答えでした。
最後に、国が作成したSociety5.0の動画を観ました。
顔認証、ドローン宅配、AI家電、AIスピーカー、電子マネー、遠隔診療、無人走行バスの普及などが未来の生活として紹介されました。
Society5.0は、Society 1.0狩猟社会、Society 2.0農耕社会、Society 3.0工業社会、Society 4.0情報社会に続く、5段階目の新たな社会を指すもので、ネットワーク上でデータ検索する4.0の情報社会からさらに発展し、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)の融合システムにより実現します。
蓄積されたビッグデータをAIが解析し、ロボットが動く。経済発展や医療?介護現場、農林業の人で不足などの社会問題解決にも期待が持てます。
日進月歩する技術の中で、SNSのように使い方によっては良くも悪くもなるものが、この先どんどん登場するでしょう。私たちは、SNSだけに限らず、あらゆる技術を正しく使うために、優れた感覚を身につけなければいけませんね。
参加された方からは「Society5.0についてもっと聞きたい」「直接会ってのカフェもしたい」などの感想をいただきました。
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