【開催レポート】第7回ワダイノLIVE@Kishiwada「未来のまちはみんなでつくり育てる ?アントレプレナーシップとわたしたちのまちづくり? 」
公開日 2025年04月04日
開催レポート
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話題提供者| 和田 真治(わだ しんじ)氏
和歌山大学アントレプレナーシップデザインセンター 教授 -
開催日時| 2025年3月19日(水)19:00?20:30(開場 18:50?)
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開催方法| 岸和田市中央地区公民館多目的ホール
①対面参加 ②オンライン同時配信(ハイブリッド開催) -
参加者数| 会場:20名 オンライン:22名 合計:42名
■ 講演内容のご紹介
和田先生には、南海電気鉄道での実務経験をふまえ、「アントレプレナーシップ」の視点から、地域とともに創りあげてきたまちづくりの数々の実践例をご紹介いただきました。
なんば、道頓堀、和歌山市駅周辺などを舞台に、地域の人々との密な連携を通じた取組みのエピソードは、参加者に多くの気づきとわくわくを届け、まちづくりへの関心と意欲を大いに高める刺激的なひとときとなりました。
■ 参加者の声(一部抜粋)
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「非常に面白く、なんばの開発について詳しく知ることができ参考になりました。」
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「高校でアントレプレナーシップコースを開設予定で参加しました。先生が学生にどう伝えているかがとても参考になりました。」
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「地元?企業?行政の間をつなぐ“個”の熱意がいかに大切か、実例からよく理解できました。」
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「話のテンポがよく、声も通りやすく心地よかったです。また機会があれば参加したいです。」
■ 和田先生からのメッセージ
たくさんの方にご参加いただきましてありがとうございました。何か一つでもご参考になりましたら幸甚です。アントレプレナーシップは、起業することも選択肢の一つであり、どういう環境に置かれても職業に就いても、社会にとって、お客様にとって「こうした方がいい」、自身が「こうしたい」ことを、失敗を恐れず、回りを巻き込み、説得しながら行動してみること。そしてその行動を振り返りその経験で得たものを学習し、次の行動につなげる。こうしたくり返しを重ねることで、身につく汎用的な起業家的行動能力かと思っております。すぐに起業するとか、挑戦するということでなく、小さな日常の行動、変化から始めてみることだと思います。
学生にお伝えしていることは、現時点で「何を大切に働くのか」「どういう人生をすごしたいのか」「人間力を高めるとはどういうことのか」を問いかけており、これこそVUCAな時代に必要な事だと思っており、いくつになっても生きる意味、テーマかと思っております。
私自身も「南海」という看板の下でいろいろとやらせていただき、自分なりに成長できたと感じらることにこころより感謝しております
■ ここが言い足りなかった(補足)
17年前に設立したエリアマネジメント団体の「ミナミまち育てネットワーク」という名前が、まちを再開発のように改めて作るのではなく、歴史あるまちを多くの方のネットワークで育てるという概念が改めて素敵だなと感じております。
■ 参加者からの質問とその回答
Q:対立が起こった時、うまく調整するには?
A: 本当に難しいと思いますが、「何のためにするのか」というところが共有でき、お互いの立場、思いをぶつけあって第3の答えを探る対話と、できれば中間組織的存在、翻訳家の存在が重要かと思います。多様性を寛容する受容力が新しいものを創造する(イノベーションが起こる)という考えを持てればよろしいかと思います。
Q:高校でアントレプレナーシップ教育をしていますが、「自分には無理」と言われてしまいます。どんな声かけが有効でしょうか?
A:高校や高等専門学校との連携は重要な課題と認識しております。講義でもご説明を申しあげましたように、国が日本経済の発展のためにも、アントレプレナーシップ人財を育成していこうと掲げております。我々大人が意識を変えるべき点は変え、現状を受け入れ、一方、大切なものを伝え、国の宝である子供たち、若い世代を社会全体、地域全体で育てる環境、機会、場を提供することが重要であると考えております。
Q:なんばひろばの使用料が高額では?
A: 基本的には道路でありますので行政さんの管理下になります。公共空間はだれのものでなくみんなのものだという「PUBLIC MIND」のもと、持続可能で、かつ価値を維持向上するための適正な料金設定ができますことを期待しております。
以上