終了【12/21(水)】第88回わだい浪切サロン「世界一貧しい大統領」を生んだ小さくてもキラリと光る国 ~ウルグアイのあれやこれや~」
公開日 2016年11月18日
日 時 : 2016年12月21日(水) 午後7時~8時半
場 所 : 岸和田市立浪切ホール 1階 多目的ホール
話題提供 : 内田みどり(教育学部教授)
参加無料?予約不要
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?リオ地球サミットの演説で一躍時の人となり、来日もしたホセ?ムヒカ。彼が大統領を務めたウルグアイは、日本とは地球のちょうど反対側にある小さな国です。山の多い日本とは異なってどこまでも平坦なこの国は、牛と羊とワイン(とサッカー)で有名です。政党政治が定着した南米随一の民主主義国家ですが、過去には厳しい軍事独裁を経験しました。また、この国の政治制度はとてもユニークです。
人口、地形、位置、何もかも正反対に見えるウルグアイと日本ですが、実は意外な共通性もあります。小さくてもキラリと光る、この国から学べることもたくさんあるのではないでしょうか。一緒に考えてみませんか。
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?1月以降の予定はチラシ裏面をご覧ください。
開催レポート
参加者56名
【概要】
ウルグアイは人口約340万人、うち半数が首都(モンテビデオ)に住んでいます。おもな産業は農牧業で、人々の90%が欧州系ですが、ラテンアメリカでは珍しく、政教分離が進んだ国でもあります。民主主義への信頼が厚く、いまも政党が政治の中心になっています。
ウルグアイが経験したユニークな政治制度に、「コレヒアード」(複数行政代表制)の導入や、二重同時投票というものがあります。植民地時代からウルグアイがたどってきた歴史について、詳しい資料をもとに説明がありました。独立の英雄ホセ?アルティガス、第二の国父と呼ばれるバッジェ、体制外反対派(都市ゲリラ ツパマロス)、体制内反対派拡大戦線の台頭など、聞きなれない言葉がたくさん出てきましたが、ふだんあまり接することのないウルグアイの政治の歴史について、会場のみなさんは熱心に集中していました。
ホセ?ムヒカ大統領は、2009年の大統領選挙で決選投票の末に選ばれました。勝因としては、ムヒカ氏のコミュニケーション能力、副大統領の人選、対立候補の問題などが挙げられます。
ウルグアイのこれからの20年、30年については、アストリ(経済財務相)、バスケス(現大統領)、ムヒカの3人がキーパーソンとなるそうです。
現在、ラテンアメリカ全体では左派の退潮がみられます。もし、2019年選挙で拡大戦線が負ければ、ウルグアイの「進歩主義」は終演を迎えることになります。一方、拡大先生が勝てば、やはりウルグアイはラテンアメリカの例外ということになるでしょう。(前駐ウルグアイ日本大使館の中沢氏の見解)
【アンケートより】
?ブラジル在住歴が長く、南米に関してはかなり知っているつもりですが、ウルグアイに関してはほぼ初めてだったの で、おもしろかったです。(女性)
?少し難しかったけれど面白かったです。自分でももう少し詳しく調べてみたいと思いました。(10代女性)
?内田先生のウルグアイ愛が伝わってきました。(50代女性)
?ウルグアイは民主主義の大先輩とは知りませんでした。いろんな政策、クーデター、軍部独裁などを経て今があるが、かなり進歩的(民主的)な社会ですね。タバレバスケス、初めて聞く名前でしたが、すごい人。ムヒカ…日本にはこんな人は出ないだろうな。新自由主義をどのようにして克服できたのだろうか。(60代男性)
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(次回予告)第89回 「デジタルカメラのしくみ」
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